タッチレスセンサー(触る手前で反応)

タッチテクノロジーのイノベーターである英ザイトロニック・ディスプレイ(Zytronic Displays Ltd., 本社: 英ニューカッスル、以下: ザイトロニック)は、ガラスの表面から最大30ミリ離れた場所からのユーザー操作を検出できる非接触センサーをオプション製品として発表しました。この最新ソリューションは、同社のフルカスタマイズが可能なZyBrid(R)タッチセンサー技術に基づいており、英国本社のR&D部門ならびに製造施設でその開発が完全に行われました。このソリューションはセルフサービスキオスクの製造業者が、公の場で使用されるタッチパネルの表面に触れることに、不安を抱く顧客を安心させる取り組みを支援するために、その開発が行われました。

この非接触ZyBrid(R)タッチセンサーは、ザイトロニックのZXY500™投影型静電容量タイプ(PCAP)コントローラーと連携して動作します。そのコントローラーには、独自のファームウェアが搭載されていて、感度レベルを通常よりもはるかに高く設定する事が可能です。特別に設計されたタッチセンサーと一緒に使用することで、非常に深いタッチフィールドを生成できます。さらに、このマルチタッチセンサーは、ユーザーが厚い手袋をしていても、基本的なジェスチャー(ズーム、ピンチ、スワイプなど)を認識できます。もちろん、タッチスクリーンの表面に直接ユーザーが触れる標準のタッチモードで動作するように設定することもできます。

他の非接触タイプのタッチスクリーンは、そのほとんどが物理的なタッチなしでインターラクションを検出できるようにするために、画面の前端の周りに取り付けられた赤外線またはカメラベースのタッチ検出ハードウェアにより、その検出が実現されています。そのような構造は、必然的にスタイリッシュではない見栄えの悪い突出したベゼルを作り出すため、結果として病原菌を隠し、スクリーンを効果的に掃除することを困難にする可能性があります。また、袖、雨滴や落ち葉などが、赤外線光線を遮断したり、カメラの視野に入ったりするオブジェクトとなり、それらに反応したりする為、「誤った」または偶発的なタッチと言った様な誤検出を招く恐れがあります。さらに、強い直射日光と表面に蓄積するほこりと破片は、パフォーマンスを低下させたり、動作を妨げたりすることがあります。投影型静電容量(PCAP)タッチテクノロジーは、指(手袋を含めた)または導電性スタイラスにのみ反応するため、このようなパフォーマンスの問題が発生する可能性は、はるかに低くなります。

ザイトロニックは実用的な見地から、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)の開発者にソフトウェアを適合させ、最適なユーザーエクスペリエンスを保証するようアドバイスします。これには、タッチするアイコンのサイズを増やしたり、アクティブな各ボタン領域の周囲に「ガードバンド」を広げたりするなどのヒントが含まれます。どちらも、隣接するコントロールを操作する際の偶発的なタッチの誤検出のリスクを軽減するのに役立ちます。

ザイトロニックでテクニカルディレクターを務めるアンドリュー・モリソン博士は、次のように述べています。「現在のPCAPベースの非接触技術は、通常、画面の表面から最大約10ミリの距離しかサポートせず、手袋をはめた手からのタッチも一般的に検出できません。これは、センサーの背面に投影された容量性マトリックスを作成するITOまたはメタルメッシュのいずれかに製造技術に起因している物で、どちらも導電率が比較的低いためです。それと対照的に、当社はタッチセンサーの背面に独自の銅マトリックスパターンを配置し、最新のZXY500™コントローラー及びカスタムファームウェアと組み合わせることにより、転送されたエネルギーのこれまで以上の変化を検出することが可能となります。それによりタッチイベントは、手袋をした手でも、画面の表面から少なくとも30ミリ離れた場所でも検知する事ができます」

ZyBrid(R)非接触式タッチテクノロジーをご紹介する動画は、こちらのリンクをご参照ください。
https://youtu.be/7BjG18PzDGU

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